防災チェア事業

2万人が犠牲となった東日本大震災から10年。
未曾有の災害の教訓は、人々の記憶の中で次なる災害への備えとして残り続けています。
しかし、まだまだ防災には課題が残されています。
アントロットでは、避難を想定した防災セット(非常用持ち出し袋)に関する意識調査を実施しました。

調査の結果、

などの現状が浮かび上がりました。

防災チェア事業

防災セット(非常用持ち出し袋)に関するアンケート調査結果

調査期間:2020年5月~9月
有効回答数2306人。10~80代の男女。各項目に自由記入欄を設置。
関東在住者と東北在住者でインターネット調査と電話調査・対面調査の比率が同程度になるように実施。
関東在住者と東北在住者で世帯人数1人と世帯人数2人以上の比率が同程度になるように実施。
関東(東京都611人、神奈川県196人、千葉県185人、埼玉県223人)1215人。
うちインターネット744人(61.2%)、対面・電話471人(38.8%)
東北(岩手県228人、宮城県677人、福島県186人)1091人。
うちインターネット649人(59.5%)、対面・電話442人(40.5%)

防災セット(非常用持ち出し袋)=1アイテム以上の防災グッズを袋やリュックなどでまとめて、避難が必要な災害発生時すぐに持ち出せる状態にしているものと定義。自宅に保管している水や保存食などの備蓄物は除く。

こうした状況を解決する一助として、普段は内部に日用品をストックできる椅子として活用でき、

災害時には背負って避難できる防災チェアを開発しています。

地震や津波に限らず、豪雨被害、土砂災害、火山噴火…誰しもが災害に遭遇する可能性があります。

この調査結果、そして防災チェアをきっかけに、避難が必要になった時のことをより鮮明に考えるきっかけになればと願っています。

今後は見落とされている防災の課題に取り組む企業との連携や、東北3県の災害公営住宅(復興住宅)への防災チェアの寄贈を予定しています。

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アントロット防災チェア (試作品)

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アントロット防災チェアは、製造業の品質管理のサポートやリハビリ用品の開発を手がける
「株式会社 アルモ・リベルタ(富山県入善町)」の協力を得て、現在開発を進めています。

■防災チェア開発の経緯

新聞記者として東日本大震災の被災地を取材していた2016年。宮城県石巻市の仮設住宅で高齢女性から凄惨な震災当時の体験を取材していました。
「避難所では、何が一番つらかったですか?」ありきたりな質問に対する女性の回答は意外なものでした。
今後の生活への不安、親戚や友人の安否、食料不足や寒さでもなく「座れなかったこと」。女性は足が悪く、地べたに腰を下ろすには転倒する危険性が大きく、一度座ると自分で立ち上がるのは非常に困難でした。朝だけ近くの人の手を借りて立ち上がり、夜までほとんど座らずに過ごしていました。体育館などにマットを敷いただけの避難所は、高齢者や足が悪い人にとって厳しい環境だと知りました。
「椅子なんて持って逃げられないからね」と話した女性の言葉はずっと耳に残り続け、数年の時を経て防災チェアの構想につながりました。

(アントロット代表 上田直輝)

■メディア掲載

※紙面のサイト掲載について利用承諾を得ています。
※無断で転載することを禁じます。

2021年1月30日 読売新聞 夕刊社会面

2021年2月8日 朝日新聞 宮城県版 (承諾番号21-0495)

2021年4月5日 毎日新聞 夕刊社会面 (許諾書番号C181)